それはとある昼下がり、
散歩に出かけたキースの身に降りかかった出来事――

つるっ。
「!?」

ズデーン!
誰かが捨てたバナナの皮を気付かず踏み、転倒キース。
転び様も美しい。

「……」
無言が余計怖いキース。

「これは…バナナの皮?なぜこんな所に…」

ヨアヒム「う〜む、この枯れ具合、なかなかだら」
キース「お前かー!!」
弟がスッ転んだことなど気付かず、大木を眺めるヨアヒム。
あまりのアレ具合に、さすがのキースも兄をお前呼ばわり。

「この恨み、晴らさでおくべきか…!」
自室に戻ったキース、机からデスなノートを取り出す。

当然現れでるのはバキューン!(自主規制)

「ヨアヒム・ヴァレンティーナ、バナナの皮で転倒し、後頭部を強打…と」
スラスラ書き終えたキース。

「これでよーし」
一仕事終えたといわんばかりに伸びをするキース。
「ふふ、楽しみですね…」
兄の死に様を思い描きほくそ笑む暇な吸血鬼。